わんわん帝國 ヲチ藩国

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イベント05 冒険開始!(その1)レポート 2007/01/07 12:30


《イベント05 冒険開始!(その1)レポート》



参加冒険:26:霧の中のゲート探し
石動 乃衣:1000:北国人+歩兵+犬士
liang:2500:北国人+歩兵+犬士
冒険結果:成功:得たお宝:友情(スカ)それぞれ根源力+2000:ユニークな結果:なし

以下レポート:
ヲチ藩国の中心を流れる大河の数ある支流のひとつの先に、年中霧に閉ざされた地域
がある。当該地域は、農地に適さない当地域特有の気象、及び人里から遠いという立
地条件から開発されておらず、現在は一部の漁民が漁獲シーズンの一時期に訪れるの
みである。(結構有力な漁場ではある)
ところが、最近になってその漁民達の間にある噂が囁かれ始める。
ある一人の漁民がゲートらしき空間の歪みを発見し、しかもその周囲に異形の影を見
たというのだ。
「へぇ」
「ですから、漁民達も脅えてしまって近づかなくなってしまったんです。って、聞い
てます?」
「あーハイハイ、聞いてますよー」
石動が手をヒラヒラしながら答えるのを見て不満そうな顔をするliang。
「石動さん、真面目にやりましょうよ」
「やります、やりますよー。ただ、まだ現場にもついてないのにそんなに気合入れて
も仕方ないでしょ?もっと気楽に、気楽に」
こちらを見ようともせずに答える石動に、溜息を吐いてかぶりを振った。
最初に調査を行なった世界観測センターからの報告では、王都にある王立シーザス学園や、南部の山岳地帯にあるリュミエス遺跡からも同様の反応を確認していたが、緊急性及び確実性の一番高いところであると藩王が判断し、石動とliangを調査に向かわせたのである。

漁村に着き、聞き込み開始。
「あなたのお父さんが見たと?」
村娘の一人に聞き込みをしているliang。どうも先ほどから目を合わせてくれな
いし、なにやら顔が赤いような気がする。風邪かな?首を捻る。
「あ、ハイッ。えと、ここから、あの、南にいって、その・・・」
別れ際「体を大事にしてくださいね」と言った後の娘の不思議そうな顔が印象に残っ
たが、聞き込みとしては上出来だった。
「うんうん、自覚していないというのは、もはやこれ一種の罪だね」
合流してからの石動の第一声がこれだった。
「何の話ですか。それで、石動さんの方はどうだったんですか?」
「んーこっちはそれらしい話は何も。というか、キミを観察するのに一生懸命で、聞
き込み忘れてた」
もう溜息すら出ない。
「やる気あるんですかっ!少しは真面目にやってくださいっ!」
「それはキミが担当してくれてるだろ?」
なんでこの人と組まされたんだろうと思い、すぐにその考えを捨てる。現実にここに
こうして2人で来ているのだ、文句をいっても仕方なかろう。
だが、不満は残る。
liangはそれ以上口を開かなかった。

霧に閉ざされると言うのは、表現としてよく聞くが、実際立ち会うととてつもなく恐
ろしい。視界約50センチ。隣にいるはずの石動の姿すらよく分からない。
「なるほど、世界観(=世界観測センター)の連中が諦めるはずだ」
横から聞こえてくる声に、返そうかどうか迷い、結局対応する事にする。
「でも、遠隔操作の観測機も失敗するって、ちょっと異常じゃないですか?」
「おや、ようやく返事してくれたね」
そのからかう様な声に、早速後悔の念が押し寄せてくる。この人本当に任務を成功さ
せる気があるのかと思いながら、
「必要な事には返事はします。それで観測機の・・・」
一歩足を踏み入れ、全身総毛立った。
異質、異常、異様。
そこは紛れもなく別空間だった。
(ゲートっ?!)
違う。もっと違う何かだ。石動に声をかけようとして気付く。さっきまですぐ隣に
あった気配が今は無い。歩兵としての能力か、犬士としての才能か、近距離に生物が
いれば虫だろうと察知できる。
声を出そうとして気がついた。・・・目の前の大きな影に。
デカイ。自分の倍はあると考え、戦闘を想定し筋肉を緊張させる。だが、(どうした
の)聞こえてきた石動の声に気が抜けた。「どうしたのじゃないでしょう?なんでい
きなり前に。それに大きさも」(ブロッケン現象でしょ?それよりさ、何も無いみた
いだし帰らないか?)「は?」(だってほら、面倒でしょ?別に失敗したって問題な
いわけだし。視界も悪いし今回は諦めて・・・・)
「お前、誰だ」
確信があった。まだ付き合いも浅い、お互いの事も良く知らない、やる気があるのか
どうか分からない。それでも、いきなり諦める事はしない。それはこのゲームに参加
している全てのプレイヤーに当てはまる事だ。
一歩、踏み込もうとして、それが不用意だった事を思い知らされた。
浮遊感。
視界には、崖と、落ちたら助かりそうも無い河、そこに飛び込もうとする自分の体。
そして、それを支える一本の手。
「よぉ、お帰り」
石動は、笑ってそう言った。

「装備、錬度、情報。どれを取っても今回は不足だった訳か」
石動視点から書かれた報告書には、いきなりliangの気配が霧の中に消え、見つ
けたときには茫然自失状態になりながら河に飛び込もうとしていたと書かれていた。

「ただのブロッケン現象でもなかった」
GULEは摂政執務室の窓から外を見た。件の2人が歩いているのが見える。
「・・・なるほど。まぁ失敗というわけでも無さそうだが、さて、ウチの藩王はこう
なることを予想してあの2人に行かせたのかな」
liangは不満そうな、石動はからかうような。しかし、確実に冒険に行く前とは
違う表情をしていた。
GULEは満足そうに笑うと、報告書を机の上に放り投げた。


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